豊橋市『豆の千賀』は、1950年(昭和25年)創業の70年以上続く豆の専門店です。
日本一種類の多い豆菓子店で、豊橋市内にある工場でひとつひとつ手作業で丁寧に作られた豆菓子は、長年多くの人々に愛されてきました。
古くからの歴史を大切にしながらも、近年では、大手コンビニエンスストアとのコラボ商品の開発や、有名パティシエが監修した豆菓子を作ったりと時代のニーズにも対応しています。
また、豆の製造・販売だけでなく、地域の一員として小学校で授業を行ったり、福祉施設にて豆まき会を実施するなど様々な取り組みにも力を入れて、人との繋がりも大切にしている会社です。
今回は、そんな『豆の千賀』の部長様および、工場や事務所で働く社員の皆様へ『豆の千賀』で働く魅力などについて、インタビューをしてきました。
豊橋市『豆の千賀』で働く社員の皆様を取材しました!
お菓子の工場内で働く方々のリアルな話しを聞く機会はなかなかないかと思います!
そこで、ヒガワーク取材陣が従業員3名のにお話を伺ってきました!!
製造補助 女性リーダー 藤田さん(7年目)
- 豆の千賀で働こうと思ったきっかけを教えてください。
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元々、お菓子や食べる事が大好きで、お菓子工場で働きたい!と思っていたところに、『豆の千賀』の求人を見つけました。
- 働く中でのやりがいをどのような時に感じますか?
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私は、工場内での製造補助だけでなく、隣接する直売所に立ったり、千賀部長が行う小学校での授業のサポートに行くこともあります。
そこでお客様や地域の方々から、直接『おいしい』といった声が聞けることや、実際に喜んでいる姿を見られることが大変嬉しく、やりがいにもつながっています。
お客様や地域の方との繋がりを大切にしている会社であることが長く続ける理由にもなっています。
- どのような雰囲気の職場ですか?
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繁忙期や注文が多く入ったときは、緊張感のある雰囲気にはなりますが、どの工程の人達もコミュニケーションをとることを大事にしているので、賑やかとまではいきませんが居心地の良い職場だと感じます。
私は働く上で、職場の人間関係はとても大切だと思っているので、自らも率先して周りとの交流を図っています。
次長兼工場長 中原さん(16年目)
- 長年、豆の千賀で働いてきて嬉しさを感じたエピソードはありますか?
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日々、同じ作業の繰り返しにはなりますが、職人仕事に近く、自身の手で造るものなので、毎回毎回考えながら作業をしています。
例えば、落花生を炒る工程では、15分ほどで炒りあがりですが、そのタイミングが10秒20秒ずれてしまうだけで商品にならなくなってしまいます。
何度も失敗を繰り返し、1年以上かけてその感覚を覚えることができました。
良いものが出来るのが続いたときは、本当に嬉しく、一人前になったと実感します。
また、次の工程の人が、私が先に工程を施した材料を使った際に、『やりやすかったよ』や『良かったよ』と言ってもらえることにも嬉しさを感じます。
- 豆の千賀の製造工場で働きたいと考えている方へメッセージをお願いします。
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たくさん見て学び、実際にやってみて、アドバイスを貰い修正を繰り返し、1つの商品と向き合っていくのは、とても面白いですよ。
職人仕事と聞くと厳しく指導されるイメージもあるかと思いますが、そういったことは一切なく、しっかりとしたサポート体制が整っています。
ひとつのことに没頭できるのもオススメなポイントです。
事務員 大桑さん(11年目)
- 事務の仕事をしている中で印象的だったエピソードを教えてください。
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基本的にはいつも決まったお客さんへ出荷をするのですが、時々、『ひとからいただいて美味しかったから』とか、『旅先で見てとても気に入ったから個人的に購入したい』とお電話をいただくことがあります。
そういったお客様には個別で対応をさせていただくのですが、うちのお店の商品を美味しいと言って喜んでもらい、電話までいただけることに、製造には携わってはいなくても、大変嬉しさを感じました。
- 豆の千賀で働き始めたころに比べ、変化したことはありますか?
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会社に入りたてのころは、自分は豆の製造をしていないので、空調の効いた室内で仕事をすることや、仕事の大変さを比べてしまい、申し訳なく思う気持ちがありました。
しかし、仕事を覚えていくにつれ、工場の方が一生懸命作ってくれた商品を出荷するという自分の仕事もとても大切な仕事だと思えるようになりました。
豆の千賀の商品は、完全受注生産で1からすべて手作りの他にはない特別なものなので、しっかりとお客様の手元に届くようにこれからも心掛けていきたいです。
- 就職を希望されている方へのメッセージをお願いします。
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何でも簡素化、合理化のこの時代に、1から大事に手作りしている人がいるということを伝えたいです。
そういったことが好きな方が、共に働いてくれて、ますます会社が続いていけばいいなと思います。
豆の千賀の魅力とは?
Q1:どんなこだわりを持って豆菓子を作られていらっしゃいますか?
『手作りでしかできない』、『手作りだからこそ』という部分にこだわっています。
機械での作業となると1種類ごとの商品の量もとても多くなり、切替の清掃作業にも時間がかかってしまいますが、手作業だとそういったことはなく、多品種作ることが可能です。
また、機械では行うことのできない、タイミングをみた材料の投入ができるため、その時々に変わる豆の状態に合わせた作業ができ、毎回同じ品質の商品を作ることができます。
こういった手作業でしかできない部分を長年に渡り大切にしてきました。
Q2:入社後はどんな仕事を経験していくのでしょうか?
豆の千賀は基本的に機械ではなく全て手作業で製造を行うため、まずは作業工程を理解し、触っていくことから始めていきます。
マニュアルがあるわけではなく、時期によりまったく同じ作業をしても違うものが出来上がってしまいます。
何度も失敗を重ね、経験を積み、肌で覚えていく、いわば職人のような仕事です。
そのため一人前になるには3年程度の時間を要します。
また、製造補助の仕事は、製造の仕事が円滑に進むようフォローをしていただきます。
作っている商品の種類が200種ほどあるので、1商品ごとの清掃や3度にわたる目視での選別、包装など行います。
Q3:事業を運営する上で、どのような点を重視・大切にされていますか?
祖父の掲げた経営理念『益を得んとすれば相手に利益を与うべし』とも通ずる部分もありますが、何かをしてほしい、与えてほしいと思うならば、まずは与えるという【利他の精神】を大切にしています。
また、人生において仕事をしている時間はとても長いので、その時間が楽しくなければいけないと考えます。
もちろん仕事をする上で辛さもあると思いますが、楽しいという部分をどうプロデュースしていくかということも、私にとって大切な仕事の一部です。
例えば、何か問題が発生した際に、『どうしましょう?』と聞くのではなく『こういう風に解決するのがいいと思いますがどう思いますか?』という提案をしてほしいと従業員には伝えています。
『どうしましょう?』という質問に対し、私が意見を言ってしまうと成功も失敗もすべて私になってしまいます。
成功するということに楽しさ、おもしろさを見いだし、自己成長する楽しさを感じてほしいです。
Q4:豆の千賀ならではの取組はありますか?
社内では、年に2回くじ引き大会を開催しています。
もちろん参加は自由で、会社で働く人皆様に楽しんでもらいたいと思っています。
また、地域との取組では、小学校での授業や福祉施設での豆まき会に加え、『穂の国お菓子まつり』を主催で行っています。
自分自身が人前で話すことが好きなので、色々行っているのですが、私と同じくそういったことが好きで楽しいと感じる方にはサポートとして協力していただいています。
Q5:最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします。
仕事を通して一緒に”楽しい”を共有していきましょう。
最初から楽しいと思うことはなかなか難しいかもしれませんが、徐々に仕事を覚えていき、できるようになった楽しみや、社員やパートを含め全員で行う商品開発で自分の案が採用された時の楽しさ、地域社会との行事など、会社内の楽しさを、豊橋市に、全国に、と伝えていくことができればいいと思っています。
募集要項(有限会社 千賀商店)
現在、求人募集は行っておりません。
企業情報(有限会社 千賀商店)
会社名 | 有限会社 千賀商店 |
事業内容 | 豆菓子の製造、販売 |
会社住所 | 【本店】〒440-0872 愛知県豊橋市前田中町6-1 【工場/事務所】〒440-0853 愛知県豊橋市佐藤3丁目30-6 |
会社HP | 豆工房・千賀 (senga-mame.com) |
電話番号 | 0532-62-2121 |